2012年5月19日土曜日
絵本の選び方(実践編)
前回は、年齢別での絵本の選び方をまとめました。
絵本についてのまとめ第4弾として今回は、どのような基準で選んでいくか
より実践的なことを書きたいと思います。
①自分が好きなものを選ぶ。
絵本は繰り返し読むことになります。
子どもは大人の想像をはるかに超えて、絵本を繰り返し読みたがるからです。
なので自分が心から気に入っていなければ、疲れてしてしまうこともあります。
ただし、アートとして自分が好きであるとか、
大人の自分が日常からはなれて癒される というような視点ではなく、
自分が子どもに読みたい、伝えたいという視点で選ぶことが大切です。
②人の意見にもたよる。
自分の感覚だけで絵本を集めていくと、似たような絵本が集まってきます。
①とは矛盾するようですが、偏りがないように、
自分では選ばないものを敢えて選ぶことも重要です。
そのためには、
☆お父さん、おじいちゃん、おばあちゃんなど他の家族にも選んでもらう。
☆絵本のガイドブックを読む。
絵本のガイドブックとしては数多くのものが出版されています。
また、絵本の専門店に行くと、そのお店オリジナルのガイドブックがあることもあります。
自分の気になったものがあれば、図書館や書店で探して一度読んでみましょう。
☆ロングセラーのものを選ぶ。
本には奥付という部分があり、ここにタイトルや著者名のほか、
出版年や版・刷が印字されていますので、これを参考にしましょう。
NPO法人「絵本で子育て」センター理事の森ゆり子氏は、
「成人式(二十歳)を迎えた本がいい本だと思ってください」と言われています。
(『改訂版 絵本を読んであげましょう』NPO法人「絵本で子育て」センター, 2011)
ただ、勧められたからといって鵜呑みにするのではなく、
実物を読んでみて、自分でも気に入ったものを選びましょう。
☆おはなし会にいってみる
おはなし会のいいところは、読み手の方が声に出して読んでくれることです。
絵本の絵と文字を目で追うだけでは、よさがなかなかわかりません。
第三者の方が読んでくれれば、子どもと同じ立場で聞くことができます。
また、自分では選ばないような様々な絵本と出会えます。
③子どもの反応も見る。
絵本を見て子どもがいいリアクションをしていたら、手元において繰り返し読みたいものです。
子どもの興味の対象は日々変化していくので、その反応が持続するとは限りませんが、
だからこそそのとき興味のスイッチを喚起するものは、
そのタイミングを逃さず読んであげたいものです。
絵本を選ぶことを、絵本作家の長谷川摂子氏は、砂場の山のトンネル堀りにたとえられています。
つまり絵本選びは、親と子供が、お互いの好み・興味が合致してともに楽しめるものを探す、
さぐりあい なのだというこです。
(『絵本が目をさますとき』福音館書店, 2010)
時には自分が選んだものに興味を示してくれないこともあるかもしれませんが
興味を示さないというのも子どものひとつの反応なので、
「今はこれには興味がないんだなー」ぐらいに考え
無理強いはしないようにしましょう。
あるとき急にその絵本に興味を示すかもしれません。
子どもの変化・成長に応じて、その都度一緒に楽しめるものを探していきましょう☆
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