絵本ガイドにもいろいろありますが、この本は著者の絵本編集者としての多くの経験&知識が伝わってきて読み応えのある1冊でした。
紹介されている本はわりとオーソドックスですが、既知の絵本についても新たな読み方やその絵本のよさを改めて理解することができます。
そしてこの50冊の紹介をとおして、絵本を選ぶコツもおぼろげにわかってくるようです。
たとえば
絵本の絵が物語る力は、一概にはいえませんが線と形と構図、さらに場面の連続性と変化が大切です。
と語られているように、絵本の絵のかわいらしさや色鮮やかさについ目をひかれてしまいがちですが、大事なのはいかに絵が物語を語っているか、ということらしいです。
また絵本を大人が選ぶときは、まず絵だけを読み、それから言葉を音読して、絵と言葉の組み合わさり方を確認するとよいそうです。
それから
絵本は心に働きかけ、心を動かす力をもっています。頭に入るのではなく、心に絵本体験として残るのです。
とおっしゃるように、絵本は知識を与えるものではなく感情を動かすものだということがあらためてわかりました。
知識は子供が感情を動かされることによって興味を持てば、いくらでもあとから吸収できるということが書かれており、なるほどど思いました。
絵本に限らず大人の読書でも同じことがいえると思いました。
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