子どもの読書推進運動に古く歴史を持つ家庭文庫・地域文庫について
以下の文献の内容をまとめます。
清原慶子. 地域社会と社会教育: 文庫活動の展開と主婦の意識変化をめぐる一事例研究. 慶応義塾大学大学院社会学研究科紀要 : 社会学心理学教育学. 1978, 18, p.65-73.
文庫とは、
「付近に住む子どもを対象として、児童図書の閲覧や貸し出しをするために、
市民によって設置、運営されている小さな図書館」
<家庭文庫・地域文庫の歴史>
昭和20年代~ 村岡花子「みちをライブラリー文庫」、金森好子「クローバー子ども図書館」
「土屋文庫」、石井桃子「かつら文庫」が開設された
昭和37年 「家庭文庫研究会」設立 →「家庭文庫」の名称が定着
昭和42年 町田市立図書館の働きかけで町内文庫設立→「地域文庫」の名称が定着
昭和45年 文庫数:266
昭和51年末 文庫数:約3000まで増加
<子どもの読書に関する歴史>
昭和30年~ 「悪書追放運動」
昭和35年 椋鳩十(鹿児島県立図書館)「母との子の20分間読書」を提唱
昭和42年 「日本親子読書センター」設立
昭和45年 「日本子どもの本研究会」「親子読書・地域文庫全国連絡会」設立
<主な活動内容(三鷹市にある文庫への調査より)>
児童書の閲覧・貸し出し
読み聞かせ・ストーリーテリング
人形劇・工作の指導等のその他の活動
<運営方法(三鷹市にある文庫への調査より)>
乳幼児を持つ母親のボランティアによる
図書は図書館からの団体貸し出しや、市の助成金による購入、寄贈本
<その他>
文庫活動経験者が、図書館作り運動の中心となった例も多い
文庫活動経験者による、絵本や読み聞かせに関する勉強会等の学習機会も増加した
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