日本では金融商品取引法で提出が義務付けられた「有価証券報告書」が、財務情報やその他の企業情報を調べるのに重要な情報源となっていますが、米国では"Form 10-K"とよばれる報告書がそれにあたります。
提出先はSEC(証券取引委員会)。この提出については1933年証券法、1934年証券取引法に定められています。
- 1933年証券法:新しい証券発行に対する開示要求。有価証券届出書。
- 1934年証券法:新しい証券発行に対する開示要求とともに、その情報を常に最新のものにするための継続的な情報開示を求めたもの。
この「継続的な情報開示」のうち、年次のものを"Form 10-K"とよび、四半期のものは
10-Q、臨時のものは8-Kといいます。
もともと1929年の大恐慌をきっかけに、SECが設立され、証券市場での不正や詐欺行為防止のため、ルーズベルト大統領のニューディール政策の一環として開始されたとのことです。
また、ARS(=Annual Report to Shareholders)と呼ばれる株主向けの事業報告書は、記載事項は規制されてはいるが10-Kよりも形式等が自由です。日本でもこれにあたる株主向けの事業報告書が発行されています。
10-Kや10-Qなどの提出書類は、以下のサイトから見ることができます。
★EDGAR
このシステムは提出書類の開示だけでなく、書類の提出・審査機能も持っており、1996年から本格運用されています。EDGARは稼働開始当時から現在までの開示書類を見られるようです。社名で検索できるほか、州、業種、前社名等によっても検索することができるとのことです。
日本でも、このシステムに類似したEDINETというサイトが2001年より稼働しています。(EDINETの開示期間は過去5年間)
★EDINET
日本の有価証券報告書については以下のページにまとめています。
http://flowerkayoko.blogspot.com/2012/10/blog-post.html