2012年8月20日月曜日
初年次教育について
初年次教育で読書とか読解力を教えている例を調べようと思ったが
まずは初年次教育そのものについて各社新聞サイトで調べてみた。
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目的:大学新入生を大学生活に適応させること
内容:生活面(時間管理法やストレス対処法など)から
学習方法(図書館の利用方法、ノートの取り方、論文の書き方など)まで、幅広い分野
特徴:従来大学では教えなかったような幅広い分野の内容を新入生に集中的に学ばせる。
方法:少人数ゼミ、文理融合(学際的科目の設置、文⇔理系の相互履修など)、
リメディアル(補修)教育、ポートフォリオの導入・・・など
背景:
ゆとり教育・入試の多様化・少子化・大学の増加などによる、大学生の学力の低下問題。
学士課程修了生が社会人としての力を備えていないという社会からの要請。
中途退学・早期離職者の存在。
現状:
調査に回答した1378学部のうち約9割が何らかの形での初年次教育を実施。
(2007年度、文部科学省国立教育政策研究所)
実施例:
関西国際大学では2000年より実施。
テキストとして作成した『知へのステップ』(くろしお出版)は、100以上の大学で採用された。
その他、文科省のGPでの取り組み例。
起源:米国で学生運動が終了した1970年代ごろから、
学生を学習に向かわせる対策として行われた。
しかし初の米国での新入生向けのセミナーは、ケンタッキー州のLee大学で1882年に行われ、
単位のもらえる履修科目としてのセミナーはReed大学で1911年に行われたが
その後1960年代ごろまでにはだいぶ下火になっていたという。
最近の動向:2008年3月に「初年次教育学会」発足。
<コメント>
基本的な態度や生活に関することまで、初年次教育が対象とすることは思いのほか広い。
とはいえ、表現力とかコミュニケーション力・アカデミックライティングなど、
言葉に関する能力はやはり重視されているようだ。
最近は、「ラーニング・アウトカム」=学習効果 をいかに高めるか、に注目が集まっているらしい。
「図書館の利用方法」「文献の探し方」などについてのみならず
「どういう目的のもとで本を探すか」とか「探した本読んでどう自分に生かすか」
についても大学図書館が学生に案内できれば、
「ラーニング・アウトカム」を高めることへの貢献 につながるのではないかと思った。
参考ページ
University of South Carolina. "Welcome to University 101". http://sc.edu/univ101/, (参照2012-8-19).
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