2014年8月29日金曜日

評価・IRシンポジウム「学習成果を把握するための評価・IR活動」に参加しました。

昨日は学習成果の評価についてのシンポジウムに参加しました。
評価・IRシンポジウム「学習成果を把握するための評価・IR活動」

講演2本、事例報告2本とパネルディスカッションというもりだくさんな内容でした。
学習成果の評価の成果が大学にもとめられるようになった背景としては、説明責任義務としての外部からの要請という他、大学図書館でもなにかと話題になる2008年の答申「学士課程教育の構築に向けて(答申)」が契機となったようです。

手法としてはアンケート・ルーブリック・ポートフォリオ等があるが、問題はそれらの実施だけでおわるケースが多いということで、実施後に目標とのかい離を把握の上、改善につなげるところまでが重要との話でした。

実施にあたっては、たとえば少し挙げただけでも下記のような問題があるそうです。

  • アンケート等は回収率を一定以上にすることは難しく、完全な分析はできない
  • 学部等により教員の積極性に温度差がある
  • アンケートの設問が適切でない(以後の改善につながるような設問でない)
  • アンケートの比較対象がないため分析しようがない
  • 現在のカリキュラムが学部中心で作られているため、大学の教育方針との整合性が必ずしもとれていない
  • ポートフォリオは効果的である一方教員の作業量が増える
そのうち、今回ご紹介のあったIRコンソーシアムの学生調査は加盟大学間で比較ができる新しい試みであることもわかりました。

また、パネルディスカッションでは「質の保証」の「質」についての議論もなされ、私自身もあらためて「(ここでいっている)質ってなんだ・・?」と思わされた次第です。
今まで勝手に、質は「ある一定の質」のことだと思っていましたがそうではなかったのかもしれません。また調べてみる必要がありそうです。
英国では、"Standard"と"Quality"はわけて考えられているとのことでした。

素人なりに、学習評価に関する現況と問題点がいろいろとわかって興味深い内容でした。

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