PISA
- 2000年よりOECDが15歳を対象に3年ごとに実施している学力テスト
- 数学的リテラシー、科学的リテラシー、読解力をはかっている
- PISAではかっている上記の能力は、OECDが定める「キーコンピテンシー」の一部である
- 「キーコンピテンシー」は、知識や読み書き等の学習能力だけではなく、学校や職場に限らずに人生の成功や社会の良好な動き(生産的な経済、民主的なプロセス、社会団結、平和などを含む)に貢献するような総合的な資質・能力
- カテゴリー①相互作用的に道具を用いる
- 言語、シンボル、テキストを用いる(1A)
- 知識や情報を用いる(1B)
- カテゴリー②異質な集団で交流する
- 他人といい関係を作る(2A)
- 協力する(2B)
- 争いを処理し解決する(2C)
- カテゴリー③自律的に活動する
- 大きな展望の中で活動する(3A)
- 人生計画や個人的プロジェクトを設計し実行する(3B)
- 自らの権利、利害、限界やニーズを表明する(3C)
- PISA型読解力は、読むスキルだけではない広い意味の言語力を指している
- 情報の取出しだけでなく理解や評価も含んでいる
- テキストを読むだけではなく活用することも含んでいる
- テキストの内容だけではなく構造・形式や表現法も評価すべき対象となる
- テキストには文章(連続的テキスト)だけでなく、図表やグラフなどの非連続型テキストを含んでいる
日本の政策
- 2000年以降日本のPISAテスト成績(特に読解力)が低下したことを受け、学習指導要領で「言語生活の充実」がうたわれるようになった
- PISA型読解力を高めるために2007年度から「全国学力・学習状況調査」が実施された
- 2014年には学校図書館法改正により、学校司書配置が法制化された
- 2015.12に文科省は『読解力育成プログラム』開始
- 3つの重点目標:1. テキストを理解評価しながら読む力を高める取組の充実、2. テキストに基づいて自分の考えを書く力を高める取組の充実、3. 様々な文章や資料を読む機会や、自分の意見を述べたり書いたりする機会の充実
- 5つの戦略:1. 学習指導要領の見直し、2. 授業の改善・教員研修の充実、 3. 学力調査の活用・改善等、4. 読書活動の支援充実、5. 読解力向上委員会(の開設)
- 2017.3公示の新しい学習指導要領でも、PISA型読解力は「全ての学習の基盤となる資質・能力」の一つとして、その能力の向上の必要性が提起されている
参考
- 田中博之. 読解力とはどのような力か. 情報の科学と技術. 2018. 68(8), p.390-394 https://doi.org/10.18919/jkg.68.8_390
- 河西由美子. 情報リテラシー概念の日本的受容-学校図書館と情報教育の見地から- . 情報の科学と技術. 2017. 67 (10) , p. 514-520 https://doi.org/10.18919/jkg.67.10_514
- 米谷優子. 日本における読書教育と読書推進策 : 情報リテラシー教育との関連から. 園田学園女子大学論文集. 2011. 45, p.019-040 https://www.sonoda-u.ac.jp/tosyo/ronbunsyu/園田学園女子大学論文集45/019-040.PDF
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