学校図書館協議会主催の「「読書会コーディネータ養成講習会」に参加してきました。
日時:2012年9月8日(土)10:00-16:00
場所:のじぎく会館(神戸)
講師:長尾幸子氏(厚狭高校)
以下、内容まとめです。
☆講師や厚狭高校、合同読書会の取り組みなどの紹介
■厚狭高校では学科の統合に際し図書館を一新。
設備、資料の充実した様子がうかがえた。
■長尾氏が中心となり合同読書会を開催。
今では高校の卒業生や地域住民の方も参加。
☆読書会とは
■読書会の意義は、読書の感動を表現し、さらに共有できること。
読書感想文や読書ノートではできないこと(=交流)ができる。
■読書会の形
<本の選び方・読み方>
・テーマを決めて各参加者が自分のおすすめ本を持ち寄り紹介しあう
・一人が自分の推薦図書を紹介し、それにつき話し合う
・あらかじめ1冊の図書を決め、それについて話し合う
※あらかじめ読んで来たり、その場所で一緒に読んだり、
誰かが読み聞かせをするなどの方法がある
<話し合いの方法>
・作者を囲んでの話し合い
・バズセッション形式 ※人数が多すぎると話し合いが難しいため
・パネスディスカッション形式
・プレゼン形式
その他、行う時間(授業/LHR)や、参加者(高校生/中学生/教職員/卒業生・・etc.)により
条件が異なる
☆読書会をひらく
■選定する本の条件
・参加者が心惹かれるものであると同時に、主催者が心惹かれるもの
・普遍的なテーマと現在的なテーマがうまく組み合わさっているもの
・入手しやすいもの(安価なもの、著作権切れのもののコピー、SLAの集団読書テキストなど)
■日時を決定
・テストや運動会などのほかのイベントがないとき
・読書週間や文化祭など、読書に関する盛り上がりのある時期
■参加者を募集
ポスターやチラシで広報
■役割分担
司会、記録係、朗読係など
■流れの作成
<流れの一例>
①自己紹介、本の感想や疑問
②印象的な部分について紹介しあう
③疑問や話し合いたいことを決める
④登場人物と同じ経験や思いについて語り合う
⑤読書会を終えての感想を言い合う
※最初におおよその流れ(テーマ)を決めておくが、実際はどのように流れがそれていってもOK
■感想文集の発行
・報告冊子 当日の流れや、参加者の感想などを冊子にまとめる
・読書ボード どくしょ甲子園(*1)で行っている試み。
キャッチフレーズ・感想・絵などをひとつのボードにまとめる
※厚狭高校では、長尾氏と学生による図書委員会で上記のような計画・運営を行っているとのこと
☆読書会の実践例の紹介
■中学生と高校生の合同読書会
■ディベート形式での読書会
☆質疑応答
■読書会の素材は小説の方がいいか?→ノンフィクションでもOK
■ビブリオバトルとの違いは?→読書会には勝ち負けや正解がないというよさがある
☆読書会の実践
石田衣良「夕日ヘ続く道」を素材に、4グループにわかれて(各班7-9名)読書会を行った。
はじめの30分でテキストを読み、感想をまとめた。
そのあと2時間ほどで司会を中心に感想を話し合い、最後に各班の発表を行った。
【感想】
読書会をいざやってみると、自分ひとりでは気づかなかった視点や感想を聞くことができ
読みが深まった。
ふだん考えないような次元のことを深く考え、言葉にするというよい経験だと思う。
私のグループでも、親子関係から教育論まで、とても深い議論になりおもしろかった。
ぜひ大学生を対象にひらいてみたい。
実際読書会を開くとなると、用意するテーマが重要になる。
昨日の読書会でもいくつかのテーマ(設問)が用意されていたので、議論が深まった。
------------------------
*1 どくしょ甲子園
朝日新聞の主催で、2010年にスタート。
4人前後の高校生のグループで、読書会でとりあげた本や読書会の楽しさを1つのボードにまとめ、応募する。
2012年9月9日日曜日
2012年8月25日土曜日
大学の教育目標
大学図書館が何をすべきか考えるにあたって、
大学の教育目標をしっておかねばなーと思い、調べてみました。
大学は、高校までと違って学習指導要領というものはありませんが
法令や、最近発表された公的文書では以下のように書かれていました。
・中教審大学分科会審議まとめ
「予測困難な時代において生涯学び続け、主体的に考える力を育成する大学へ」 (H24)
「このような時代にあって、若者や学生の
「生涯学び続け、どんな環境においても
“答えのない問題”に最善解を導くことができる能力」を育成することが、
大学教 育の直面する大きな目標となる。
学士課程教育は、学生の思考力や表現力を引き出 し、その知性を鍛え、
課題の発見や具体化からその解決へと向かう力の基礎を身に つけることを目指す
能動的な授業を中心とした教育が保証されるよう、質的に転換 する必要がある。
大学には、その転換に早急に取り組む責務がある 。 」 (p. 1より)
・中教審答申
「 学士課程教育の構築に向けて」(H20)
「学士力 ~学士課程共通の学習成果に関する参考指針~ 」として
以下の項目があげられています。
1知識・理解
(1)多文化・異文化に関する知識の理解
(2)人類の文化,社会と自然に関する知識の理解
2汎用的技能
(1)コミュニケーション・スキル
(2)数量的スキル
(3)情報リテラシー
(4)論理的思考力
(5)問題解決力
3 態度・志向性
(1)自己管理力
(2)チームワーク,リーダーシップ
(3)倫理観
(4)市民としての社会的責任
(5)生涯学習力
4総合的な学修経験と創造的 思考力
これまでに獲得した知識・技能・態度等を総合的に活用し,
自らが立てた新たな課題にそ れらを適用し,その課題を解決する能力 」
(p. 12-13)
・教育基本法第七条 (H18)
「大学は、学術の中心として、高い教養と専門的能力を培うとともに、
深く真理を探究して新たな知見を創造し、これらの成果を広く社会に提供することにより、
社会の発展に寄与するものとする。」
・学校教育法第五十二条 (S22)
「大学は、学術の中心として、広く知識を授けるとともに、
深く専門の学芸を教授研究し、
知的、道徳的及び応用的能力を展開させることを目的とする。」
近年になるに従い、問題解決力や、
その前提となる、問題を発見する力が
重視されるようになったようです。
大学の教育目標をしっておかねばなーと思い、調べてみました。
大学は、高校までと違って学習指導要領というものはありませんが
法令や、最近発表された公的文書では以下のように書かれていました。
・中教審大学分科会審議まとめ
「予測困難な時代において生涯学び続け、主体的に考える力を育成する大学へ」 (H24)
「このような時代にあって、若者や学生の
「生涯学び続け、どんな環境においても
“答えのない問題”に最善解を導くことができる能力」を育成することが、
大学教 育の直面する大きな目標となる。
学士課程教育は、学生の思考力や表現力を引き出 し、その知性を鍛え、
課題の発見や具体化からその解決へと向かう力の基礎を身に つけることを目指す
能動的な授業を中心とした教育が保証されるよう、質的に転換 する必要がある。
大学には、その転換に早急に取り組む責務がある 。 」 (p. 1より)
・中教審答申
「 学士課程教育の構築に向けて」(H20)
「学士力 ~学士課程共通の学習成果に関する参考指針~ 」として
以下の項目があげられています。
1知識・理解
(1)多文化・異文化に関する知識の理解
(2)人類の文化,社会と自然に関する知識の理解
2汎用的技能
(1)コミュニケーション・スキル
(2)数量的スキル
(3)情報リテラシー
(4)論理的思考力
(5)問題解決力
3 態度・志向性
(1)自己管理力
(2)チームワーク,リーダーシップ
(3)倫理観
(4)市民としての社会的責任
(5)生涯学習力
4総合的な学修経験と創造的 思考力
これまでに獲得した知識・技能・態度等を総合的に活用し,
自らが立てた新たな課題にそ れらを適用し,その課題を解決する能力 」
(p. 12-13)
・教育基本法第七条 (H18)
「大学は、学術の中心として、高い教養と専門的能力を培うとともに、
深く真理を探究して新たな知見を創造し、これらの成果を広く社会に提供することにより、
社会の発展に寄与するものとする。」
・学校教育法第五十二条 (S22)
「大学は、学術の中心として、広く知識を授けるとともに、
深く専門の学芸を教授研究し、
知的、道徳的及び応用的能力を展開させることを目的とする。」
近年になるに従い、問題解決力や、
その前提となる、問題を発見する力が
重視されるようになったようです。
2012年8月21日火曜日
初年次教育について(中教審答申より)
初年次教育で教える内容にはなにか指針があるのだろうか?
というわけで、初年次教育についてふれられている、
以下の公的文書を確認することにした。
文部科学省中央教育審議会大学分科会「学士課程教育の構築に向けて(答申)」
2008年12月24日
「我が国の大学においては,初年次教育として,「レポート・論文などの文章技法」,「コ ンピュータ
を用いた情報処理や通信の基礎技術」,「プレゼンテーションやディスカッシ ョンなどの口頭発表の
技法」,「学問や大学教育全般に対する動機付け」,「論理的思考や 問題発見・解決能力の向
上」,「図書館の利用・文献検索の方法」などが重視されている。」
(本文p.35より抜粋)
「高等学校から大学への円滑な移行を図り,大学での学問的・社会的な諸経験を“成功”させるべ
く,主として大学新入生を対象に作られた総合的教育プログラム。高等 学校までに習得しておく
べき基礎学力の補完を目的とする補習教育とは異なり,新入 生に最初に提供されることが強く意
識されたもので,1970年代にアメリカで始め られ,国際的には「First Year Experience(初
年次体験)」と呼ばれている。具体的内容としては,(大学における学習スキルも含めた)学問的・
知的能力の発達,人間 関係の確立と維持,アイデンティティの発達,キャリアと人生設計,肉体
的・精神的 健康の保持,人生観の確立など,大学における教育上の目標と学生の個人的目標の
両者の実現を目指したものになっている。」
(用語解説より抜粋)
※これにさきがけて、中教審大学分科会の「学士課程教育の構築に向けて(審議のまとめ)」
(2008.4.1)でも同様の文面で言及されている。
高等教育には、高校までのように「学習指導要領」のようなものがなく
初年次教育に関しても、指針があるわけではないみたいだが、
現在重視されている内容は、学習に必要な基本的スキルが中心のようだ。
今度は各大学の具体例をみていくことにする。
<参考>
中央教育審議会
大学分科会
2012年8月20日月曜日
初年次教育について
初年次教育で読書とか読解力を教えている例を調べようと思ったが
まずは初年次教育そのものについて各社新聞サイトで調べてみた。
__________________
目的:大学新入生を大学生活に適応させること
内容:生活面(時間管理法やストレス対処法など)から
学習方法(図書館の利用方法、ノートの取り方、論文の書き方など)まで、幅広い分野
特徴:従来大学では教えなかったような幅広い分野の内容を新入生に集中的に学ばせる。
方法:少人数ゼミ、文理融合(学際的科目の設置、文⇔理系の相互履修など)、
リメディアル(補修)教育、ポートフォリオの導入・・・など
背景:
ゆとり教育・入試の多様化・少子化・大学の増加などによる、大学生の学力の低下問題。
学士課程修了生が社会人としての力を備えていないという社会からの要請。
中途退学・早期離職者の存在。
現状:
調査に回答した1378学部のうち約9割が何らかの形での初年次教育を実施。
(2007年度、文部科学省国立教育政策研究所)
実施例:
関西国際大学では2000年より実施。
テキストとして作成した『知へのステップ』(くろしお出版)は、100以上の大学で採用された。
その他、文科省のGPでの取り組み例。
起源:米国で学生運動が終了した1970年代ごろから、
学生を学習に向かわせる対策として行われた。
しかし初の米国での新入生向けのセミナーは、ケンタッキー州のLee大学で1882年に行われ、
単位のもらえる履修科目としてのセミナーはReed大学で1911年に行われたが
その後1960年代ごろまでにはだいぶ下火になっていたという。
最近の動向:2008年3月に「初年次教育学会」発足。
<コメント>
基本的な態度や生活に関することまで、初年次教育が対象とすることは思いのほか広い。
とはいえ、表現力とかコミュニケーション力・アカデミックライティングなど、
言葉に関する能力はやはり重視されているようだ。
最近は、「ラーニング・アウトカム」=学習効果 をいかに高めるか、に注目が集まっているらしい。
「図書館の利用方法」「文献の探し方」などについてのみならず
「どういう目的のもとで本を探すか」とか「探した本読んでどう自分に生かすか」
についても大学図書館が学生に案内できれば、
「ラーニング・アウトカム」を高めることへの貢献 につながるのではないかと思った。
参考ページ
University of South Carolina. "Welcome to University 101". http://sc.edu/univ101/, (参照2012-8-19).
2012年8月19日日曜日
大学生の読書推進活動
「国民読書年」ということで、なんとなく読書推進活動が盛り上がっていた2010年。
公共図書館での各種イベントや、赤ちゃん向けの「ブックスタート」のほか
小学校~高校では、授業の中で読書指導を行ったり
「ブックトーク」「朝の10分間読書」「読書のアニマシオン」など
いろいろな形で読書推進活動がなされている。
自分の職場である大学図書館ではそれに関わる活動はしていないなぁ・・と思っていたが
Cinii、カレントアウェアネスポータル、新聞記事サイトなどで調べてみたところ、
大学でも以下のような活動が行われていることがわかった。
■大学生協
・読書マラソン(①)
約10年前から全国の大学生協で始まった活動。
活動の原型は2004年度に法政大学生協多摩店で始まった。
在学中に100冊を読破することをめざし、
読後に提出するコメ ントカードが一定枚数に達すると書籍割引券などが 提供され、
カードは実際の本と一緒にポップとして店頭に 出される。
早稲田大学、法政大学などでは大学読書サークルも生まれ、
店頭のフェアの入れ替え、コメントカードの整理、読書会の開催などを行っている。
2005年度からは全国の大学生協からコメントを募集 し「コメント大賞」を決める企画も開始。
■全学的取組
・フェリス女学院大学
図書館運営の委員会のメンバーの教員により提案され
2002年度から「読書運動プロジェクト」が開始。
平成17年度「特色ある大学教育支援プログラム」 (特色GP)採択。(4年間)
全学的に毎年テーマとなる1冊の本を決め、それに沿って
読書会・映画上映・授業開催など様々なプログラムを行う。
テーマとなる1冊は、『火車』、『壁』など、文学作品が中心。
図書館および有志の学生プロジェクトメンバーで運営。
これに関しては書籍が2冊発行されている。(②、③)
■授業
教員が自らの授業で読書指導に取り組んでいる事例
・常葉学園短大学(④)
学生は自分で選んだ本(ノンフィクションの、索引や参考文献・図表のあるもの)を多読し
レポートを作成。教員が添削・指導する。
・富山県立大学(⑤)
学生は思想・文学・科学など幅広い分野の選定図書の中から本を選んで、読後は感想文を提出。
教員が添削・指導する。
ちなみに「棚町方式」と呼ばれる方法を踏襲している
初年次教育などで、ライティングやリテラシー教育とあわせて
読解力についても指導している例もありそう(なので調べてみよう・・)。
■図書館
図書館で行っている活動はある意味すべて広義での読書推進活動と
いえなくもない。
たとえば、
・学生参加型サービス
・教員からの読書案内
などは学生の読書を推進するために行っていることである。
最近の、特色ある試みとしては、たとえば下記のようなものがある。
・九州大学附属図書館「booklink」2011.9~
学生がおすすめ図書をウェブ上の本棚「ブクログ」に登録し
次の紹介者を指名することで連鎖的におすすめ図書がレビューされる仕組み。
実物も図書館に展示をする。
・帝京大学メディアライブラリーセンター「共読ライブラリー」2012.5~
編集工学研究所と共同で、全学的な読書プロジェクトとして開始。
College MONDO(カレッジ問答)書架群:
学生の悩みや問いに答える本を、著名人・教官・他の学生などが選び配架
読書術コースウェア:
入学時にオンラインのコースをグループ学習し、読書に必要なスキルの習得をめざす
・創価大学図書館「Soka Book Wave」2004年度~
学生有志と図書館で構成する団体「Soka Reading Project」が中心となり活動。
読書感想文を提出し、認定された件数に応じてポイントがたまり図書カードがもらえる。
その他講演会や特別展などのイベントも企画。
教育・学習活動支援センター開催の講座(文章読解スキル講座、文章力アップ講座、図書館活用力アップ講座など)
受講でもポイントがたまる仕組み。
・京都外国語大学、読書運動「本の虫プロジェクト」2008.6~
「楽読楽書、めざせ100冊!」:学生自身による書評書き込みサイトで、
学生による学生への読書案内ともなっている。
「私のイチオシ」by外大教職員:教職員によるおすすめ本のサイト。
<参考文献>
①佐藤 由紀, 近森 節子, 酒井克彦. 大学生の読書実態と生協組織を通じた学生主体の読書推進運動の構築. 大学行政研究 = University Administration Studies. 2007, 2, p.61-73.
②フェリス女学院大学附属図書館. いま、図書館に求められるもの . ひつじ書房, 2009, 129p., (フェリス女学院大学の挑戦, 1).
③フェリス女学院大学附属図書館. 大学生『火車』を読む. ひつじ書房, 2009, 240p., (フェリス女学院大学の挑戦, 2).
④大場 博幸. 大学における読書教育:その必要性と目標・方法. 常葉学園短期大学紀要. 2010, 41, p.11-24.
⑤中 哲裕. 理工科系大学における国語教育 : 本学における実践的読書指導. 富山県立大学紀要. 2002, 12, p.90-99.
<まとめ>
今回調べてみて、自分が「読書推進活動」としてイメージしていたものには
「読書推進」と「読書指導」のふたつが含まれていたことがわかった。
二つははっきりと境界があるわけではないが
「読書推進」=本を読む習慣をつけるとか、より多くの本にふれてもらう
「読書指導」=本を読む技術を指導する
というような違いがある。
その役割はそれぞれ違うとも言えるが、
この二つをうまく組み合わせなければ
効果が期待できないとも言える。
大学生は自ら学ぶことがより求められているが
読む力がなければ、いくら多読しても
得るものが少ないのではないだろうか。
大学での「読書指導」のほうにより焦点をあててしらべてみよう。
2012年6月21日木曜日
テレビとの付き合い方
絵本についてのまとめ、第七弾です。
今回は、絵本と直接関係はないようにも思えますが、
テレビについてまとめたいと思います。
☆赤ちゃんはテレビが好き?
赤ちゃんにテレビを見させて家事をするということは今や珍しくないようです。
赤ちゃんにテレビを見せたら、じっと見ているので
テレビが好きなんだと思い見せていた、というケースもあるようですが
赤ちゃんはテレビが好きなのではなく、より刺激のあるものに目を向ける習性にあります。
止まっているものより動いているもの、地味な色より派手な色に目を向けるので
テレビがついていればそちらに目を向けてしまいます。
☆日本小児科学会の勧告・日本小児科医会の提言
赤ちゃんのテレビ視聴に関する影響は科学的にはっきり立証されたわけではありません。
しかし、日本小児科学会は、2004年に次のような内容の勧告を出しています。
・2歳以下の赤ちゃんは長時間の視聴は避ける
・1人で見せない
・授乳中や食事中は見せない など
日本小児科学会 | 乳幼児のテレビ・ビデオ長時間視聴は危険です
この学会による勧告の前に、米国でも同様の勧告が出されたそうです。
また、この学会が1歳6か月の子どもを対象に行った調査では、
長時間のテレビ視聴を行っている子どもに有意語発現の遅れが見られる傾向が
あったそうです。
テレビ視聴時は親子の会話が減ってしまうこと、
子どもの言語の取得には双方向のコミュニケーションが必要であり
テレビだけではどうしてもその役割は果たせないこと
などが指摘されています。
また、日本小児科医会も2004年に次のような提言を発表しています。
・2歳以下の赤ちゃんのテレビ視聴は控える
・すべてのメディアに接する合計時間に制限を設ける など
日本小児科医会 「子どもとメディア」の問題に対する提言
しかし現在では核家族が増え、日中に母子二人ということは珍しくありません。
そんな中テレビの手を借りてしまうことを一概に責めることはできないと思います。
しかし親は、テレビの影響の大きさを知った上で、
赤ちゃんの間はできるだけ見せないようにする、
大きくなってからも付き合い方をうまく考える努力が必要です。
☆テレビのかわりに読み聞かせを
できるだけ赤ちゃんにテレビを見せないですむように・・・
そんなときに絵本の読み聞かせ をぜひ取り入れていただきたいと思います。
私自身、「テレビでもつけよう」となってしまうのは
どうにもこうにも娘が不機嫌なとき、家事が進まないとき、
自分がつかれたとき・・などです。
娘に限っては、絵本を2-3冊読んであげればかなりの確率でご機嫌になり
その後家事をしたりすることができます。
(もっと、もっと!となり、終われなくなるときもありますが。)
絵本への反応は子どもによりそれぞれだとは思いますが
子どもがお母さんにかまってほしいときには絵本の読み聞かせは
効果があるのではないかなぁと思います。
☆読書とテレビの違い
さらに、子どもが大きくなってきたとき(もちろん親自身も)
読書をするか、テレビを見るかでは様々な違いがあります。
読書とテレビの違いとして、以下のようなことが言われています。
・本よりテレビの方が語彙が少ない
・本を選んだり文章を読むという行為は、
テレビをつけて見る行為より自発的であり、意思・行動力を養う
・読書は情景を思い浮かべたり文法を駆使したりと技術を要するが
テレビは一方的に受容することが多い
・テレビにはCMがつきものであり、CMにより集中力が寸断されたり
なんでも安易に解決できるような感覚を身に着けたりしてしまう
・テレビに登場する人物には偏りがあり、実際の世界とは異なる
※本とテレビの比較については、この本に詳しく書いてあります。
また、テレビを見ているときは休息時よりも代謝がおちているくらい
頭と体が活動していないそうです。
だからといって絶対にテレビを見てはいけない、
本さえ読んでいれば子どもは健全に育つ、というものでもないですし
テレビと読書以外にも行うことは山ほどあると思いますが
たとえば1日3時間当たり前のようにテレビを見ていると
実はすごくテレビの影響を受けているかもしれないということは
自覚の必要があるのかなーと思います。
10-30歳の青少年5000人を対象にした下記の調査によると
第5回情報化社会と青少年に関する意識調査報告書
平成19年12月 内閣府政策統括官(共生社会政策担当)
1日の平均テレビ視聴時間は2時間45分くらい、本や雑誌を読む時間は約40分だそうです。
2012年6月19日火曜日
絵本を繰り返し読むこと
絵本についてのまとめ、第六弾です。
今回は、絵本を繰り返し読んであげることが子どもにとってどんな意味を持つのか
紹介したいと思います。
家で読み聞かせをしているお母さんは、子どもが何度も繰り返し読むのをせがむので
うんざりしてきた・・という経験があるかもしれません。
私自身がその一人です。。
しかし、子どもが絵本を繰り返し読みたがるのには
次のような意味があるそうです。
☆知っているものを再確認することで知識を深めたり
絵本の世界をより深く理解することができる
☆読むたびに新しい発見をしている
☆知っている筋を読むことで安心する
小さい子どもは、何かが自分の予想通りになるということに
とても安心し、喜びを感じるそうです。
☆子どもが自分の気持ちを重ねやすいことを表している
繰り返し読む絵本に注目することで、子どもの興味や状態が
わかるかもしれません。
☆絵本の絵で遊んだり、ストーリーをもとに会話をするなど
絵本をただ単に「読む」以上のかかわり方を編み出している
絵本が「遊び」に発展しているからこそ、
飽きることなく繰り返し読む、ということがあるようです。
つまり、絵本を繰り返し読むことは
お母さんにとってはなかなか大変なことだったりするのですが
子どもにとっては心の発達を促し、大きな満足となることであることがわかります。
絵本作家の長谷川摂子氏は、子どもが繰り返し絵本を読むことを
大人が音楽を聴くことに例えています。
大人は絵本はあまり繰り返し読まないけれど、音楽は飽きるまで繰り返し聞きます。
それは、絵本は頭で理解しているのに対し、音楽は身体で感じているからではないかと。
(『絵本が目をさますとき』福音館書店, 2010)

子どもは絵本も音楽のように、身体で感じているのですね。
だとするとその子どもの豊かな感性を
そのまま伸ばしてあげたいなぁ、と思うようになりました。
また、子どもにつきあって何度も何度も絵本を読んでいると
10回目、20回目で初めて気づくことが出てきたりします。
ストーリーを理解するのは簡単でも、絵を読むというのは奥が深いなぁ・・と思います。
ストーリーを理解するだけならどんどん数をこなしていけるけれど
本当に大切なのはそうやって一つの作品にじっくり向き合い
自分の解釈を広げていくことなのではないかと思います。
絵本を見る目を養うにはある程度の冊数を読まなければならないでしょうが、
子どもに対しては、冊数を多く読むことより
同じものを繰り返し繰り返し、味わいながら読むことに重点をおきたいと思っています。
今回は、絵本を繰り返し読んであげることが子どもにとってどんな意味を持つのか
紹介したいと思います。
家で読み聞かせをしているお母さんは、子どもが何度も繰り返し読むのをせがむので
うんざりしてきた・・という経験があるかもしれません。
私自身がその一人です。。
しかし、子どもが絵本を繰り返し読みたがるのには
次のような意味があるそうです。
☆知っているものを再確認することで知識を深めたり
絵本の世界をより深く理解することができる
☆読むたびに新しい発見をしている
☆知っている筋を読むことで安心する
小さい子どもは、何かが自分の予想通りになるということに
とても安心し、喜びを感じるそうです。
☆子どもが自分の気持ちを重ねやすいことを表している
繰り返し読む絵本に注目することで、子どもの興味や状態が
わかるかもしれません。
☆絵本の絵で遊んだり、ストーリーをもとに会話をするなど
絵本をただ単に「読む」以上のかかわり方を編み出している
絵本が「遊び」に発展しているからこそ、
飽きることなく繰り返し読む、ということがあるようです。
つまり、絵本を繰り返し読むことは
お母さんにとってはなかなか大変なことだったりするのですが
子どもにとっては心の発達を促し、大きな満足となることであることがわかります。
絵本作家の長谷川摂子氏は、子どもが繰り返し絵本を読むことを
大人が音楽を聴くことに例えています。
大人は絵本はあまり繰り返し読まないけれど、音楽は飽きるまで繰り返し聞きます。
それは、絵本は頭で理解しているのに対し、音楽は身体で感じているからではないかと。
(『絵本が目をさますとき』福音館書店, 2010)
子どもは絵本も音楽のように、身体で感じているのですね。
だとするとその子どもの豊かな感性を
そのまま伸ばしてあげたいなぁ、と思うようになりました。
また、子どもにつきあって何度も何度も絵本を読んでいると
10回目、20回目で初めて気づくことが出てきたりします。
ストーリーを理解するのは簡単でも、絵を読むというのは奥が深いなぁ・・と思います。
ストーリーを理解するだけならどんどん数をこなしていけるけれど
本当に大切なのはそうやって一つの作品にじっくり向き合い
自分の解釈を広げていくことなのではないかと思います。
絵本を見る目を養うにはある程度の冊数を読まなければならないでしょうが、
子どもに対しては、冊数を多く読むことより
同じものを繰り返し繰り返し、味わいながら読むことに重点をおきたいと思っています。
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